児童厚生施設にも保育士資格は必ず必要
保育士の就職先として保育園・保育所に並んで多くなっているのが児童厚生施設です。
子供のための保育を行う施設としての児童厚生施設には、乳児院や児童養護施設、児童自立支援施設、障害児施設といったものがあり、それぞれ子供の状況に応じて使用する場所が区別されています。
最近では児童自立支援施設で勤務する人材を特別に「児童生活支援員」と認定する制度もとられていますが、基本的には保育士の資格があればこれらの施設で勤務をすることができます。
児童福祉施設のうち、保育園ではカバーしきれない時間の保育を行ったり、日常の遊び場所として提供されているのが児童厚生施設と呼ばれています。
具体的には「児童館」や「児童遊園」といった名称で各地域に設置されていることが多いようです。
児童館においては必ず2名以上の児童厚生員が配置されなくてはならないことが児童福祉法で定められており、そのためには保育士もしくは教諭の資格がなくてはいけないこととなっています。
そのため人員が不足しがちな地域の自治体においては保育士資格を有するというだけでかなり有利に転職先を探すことができるようになります。
児童厚生施設での具体的な業務内容
児童厚生施設は養護施設などと違って、特に身体的に不自由のある子供が集まるということはないので、それほど高いスキルを就職に関して求められるということはありません。
ですが保育に関する一般的な知識と安全配慮のための義務か必ず課されることになるので、保育士としての学習はひと通り必要になります。
時差氏の業務においては集まる子供に対して遊びを指導したり、地域行事への参加をさせていったりします。
また子供だけではなく、その保護者たちのグループである子ども会や母親クラブといったもので中核的な役割をしていくということにもなります。
学校や保育園のようにしっかりと集まる子供たちに対して何時から何時までといった時限で指導をしていくわけではないのですが、生活をしていく上でのけじめを教えたり発育に役立つ指導を行っていかなくてはいけません。
保育士以外に持っておくと便利な資格
児童厚生施設で勤務をする場合には、保育士の資格以外にもいくつかの技能資格があるととても便利です。
資格としてはベビーシッターやチャイルドマインダーといった複数の育児方法について学ぶもののほか、児童福祉系の心理学や教育学を学べるようなものです。
保育士の資格は社会人になってから通信講座などで取得をする人も多くいますが、その場合には大学在学中に教諭の資格を得ていたり、心理学・教育学・社会学・芸術学・体育学といった学部を修了しているとより有利になります。
また地域によっては児童厚生施設が自治体直営ということもあるので、そうした場所に就職をするためにはまず地方の公務員試験に合格をしてから採用試験を受けなくてはいけない場合もあります。