保育士の環境問題
これまでさまざまな項で触れたように、保育士が仕事を続けることができなかったり、保育園の保育士不足がなかなか改善しないという件については、さまざまな理由があります。
これらの理由一つひとつを丁寧につぶしていかないと、状況は改善されません。
そこで、自治体などを含め、さまざまな団体や企業が、保育士の働く環境を変えるためにさまざまな努力をしています。
まずひとつは、保育士が働きたいと思う環境を整えることが大切です。
仕事をするにあたって、一番重要なのは人間関係だと思われます。
仕事がハードだったり、業務自体に理不尽なことがあったとしても、職場の人間関係が良ければ耐えられますし、業務後に仕事仲間と食事に行ったり飲みに行ったりして、楽しい話をしながらストレスを発散することができれば、明日からまた元気に働くことができるもの。
こうした人間関係を改善するために、保育士の定着率が悪い保育園では、メンバーの総入れ替えなどが積極的に行われています。
また、保育士の環境改善とは少し違うかもしれませんが、園児の定着率の悪い保育園、園児が集まらない保育園についても、保育園のメンバーの入れ替えが積極的に行われているそうです。
園児の足りない保育園
首都圏では保育士不足が申告で、園児に対して保育士の数が足りないので、待機児童が増えてしまっているという現実がありますが、郊外や地方になると、園児の定員が全然埋まらないという保育園もあります。
園児が埋まらない保育園の背景には、保育園の仕事の質が悪かったり、方針に共感できない保護者が多いということが挙げられますが、保育園自体が
老朽化していていて、子どもを安心して預けられないということもある様子。
決してその地域に共働きの家庭が多いというわけではないのです。
なので、隣の保育園は定員がいっぱい。「この保育園に入れるなら、認可じゃなくてもいい」とか、「この保育園に入れるなら、他の保育園に入れるまで祖父母に子どもを見ていてもらいたい」という保護者もいらっしゃるほど。
こうした保育園では、やはりメンバーの入れ替えを行ったり、保育園の建て替えやリフォームを行うなどして、人気を取り戻そうと動いています。
私立の保育園では、家族経営をやめて、より優秀な保育士を園長にしようという動きも見られているのだとか。いずれにせよ、保育園の質が上がっていくというのは、保護者としてはうれしい限りですね。
このように、保護者はもちろん、働く保育士も安心してその保育園で働けるようにしようという動きが活発になってきていますので、これからどんどん
保育士が働きやすい環境が整っていくはずです。
そして、保育園に保育士が増えれば待機児童が減り、待機児童が減れば、たくさんの保護者が外で働くことができるようになり、経済が活性化していく。
いいことづくめです。
こちらのコンテンツでは、保育士が働く環境を整えるために、具体的にどんな動きがあるのかということを調べ、ご紹介しています。あなたの悩みを解決してくれる動きがあるのか、ぜひチェックしてみましょう。